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赤松健はなぜ団体戦(混戦)を描くことを避けるのか

[ 2009/04/17 07:39 ] [COMIC]27巻 | TB(0) | CM(0) | このエントリーを含むはてなブックマーク | Yahoo!ブックマークに登録 | この記事をクリップ!
対ラカン戦の最後が見えたことで、今までの『魔法先生ネギま!』の展開を総括する感想がそこかしこでも見受けられます。

その中で「バトル描写重視を否定しないが、ネギだけが独りで戦うのではなくクラスメイトも一緒に戦う展開にすればもっと楽しめるのに」という意見が目立っているように思えます。

これはバトル漫画の定石からいってもスタンダードな形で、話が進むにつれ、リング(神殿でも塔でもダンジョンでも可)に上がるのは主人公だけでなく仲間(かつてのライバルキャラが王道。強敵とかいて“とも”と読むw)が複数いる敵キャラに、まるで団体戦のように先鋒・次鋒・中堅・副将・大将と分かれて、時には同時進行でバトルを繰り広げたりします。
もちろん主人公は大将戦を担い、その時一番強いボスキャラと対峙するのですが。

しかしながらこの形は、いくら最後のおいしい場面を主人公がもっていくとしても、その大将戦以前の話ではどうしても主人公の影が薄くなるワケですよ。

そのかわり仲間のクローズアップされて、よりキャラに深みと広がりが増す描写になるんですが。


赤松先生はその展開をあえて避けているように思えます。


これはかつて「ネギのお茶会」で夕映の箒ラリーのような話をもっと増やしてもいいのではないかという私の要望に対する赤松先生の答えが物語っています。

鈴きん:夕映のレース戦(211?213時間目)のように、
 クラスメイトがメインとなるバトルをもっと描いてもいい。
 ネギがなかなか登場しなくなってしまうのが難点だが。

赤松:それだとロングスパンの中心軸がみえてこなくなる。
 一般層はクラスメイトをパッと見で判断できないから、
 必ず主人公が戦ったり修業しているうえで
 クラスメイトが活躍というカタチじゃないと読み筋が分からなくなる。



主人公を常に中心軸にすえるのは思うに、赤松先生がかつて触れたジャンプ黄金時代のバトル漫画(聖闘士星矢・幽遊白書・ドラゴンボール、etc…)を読んでいたときに抱いた「主人公が活躍しないで脇役の方が人気が出たりする」という特徴というか欠点に対する赤松先生なりのアンチテーゼなのではないでしょうか。

主人公は一番活躍するから主人公。

そしてその主人公至上主義は、赤松先生が第一人者と言われるラブコメ漫画において複数ヒロインが登場しても必ず主人公が中心となって複数ヒロインそれぞれとの話が進むことと関係あるのかもしれませんが、ここではその考察は置いておくとして。


ともかく赤松総研における各キャラの登場頻度調べを見ても分かるとおり、赤松先生はネギを常に登場させ話の中心に置くことを前提にストーリーを構成しているので、今回の対ラカン戦のようにネギ個人の成長を描くパートでは、どうしてもクラスメイト描写が減ってしまうのでしょうね。
(亜子のナギばれ話を入れる工夫をしてましたが、逆に分けてそれぞれを描写してほしかったという意見もでましたっけ)




ところで。

私としては、対ラカン戦の最後は魔力を使い果たしてナギや小太郎の変装が解けて、会場がざわつく中で、ラカンが「外野は黙ってろ!」と一喝、それよりも決着をつけようぜ的なまるで最新号のような真っ向勝負に興じる二人…な?んて終わりを妄想していたんですけどねw

(そしてネギの正体が周囲にバレることで、亜子に対して嘘をついていたこともうやむやとなってネギは彼女に対して罪悪感を抱かずに済む、と同時に話は急展開に向かわざるを得ず、例えば試合終了の余韻も覚めやらずいきなりフェイトグループが乱入もしくは遺跡捜索チームの楓あたりが予期せぬ情報を持ち込んで、話は風雲急を告げて怒涛の引きへ……。うおう、勝手な妄想なのに燃えてきたwww)

【追記】

とはいえ、団体戦(混戦)を赤松先生が全く描いていないわけではありません。

例えば152時間目「キミだけを狙い撃ち♡」では超の元に向かうネギたちの行く手を阻もうとする真名や茶々丸レプリカを、仲間の楓や古菲たちが相手をして主人公ネギを先へ進ませるという、往年のバトル漫画の王道を描いています。

楓の「龍宮真名は拙者が引き受ける」、古菲の「ここは私達に任せるアル」という、まさに定番だけどそれゆえにシビレる台詞も飛び出したり。

ただこのシチュエーションだったら普通、楓対真名戦、古菲&ハルナ対茶々丸レプリカとのバトルシーンにはページを割いて少なくともそれぞれ数週かけて描写するのに、赤松先生はほとんど描写せずにネギ対超戦になだれこんでしまってます。

ここらへん私は物足りなく感じるところなんですが、赤松先生自身は4月14日の日記でも言及したとおり「ネギまのバトルは、これで案外コンパクトにまとまっている」ことを評価しています。

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